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出がけにカギを古着コートのポケットに入れ、玄関を出てカギを締めようとポケットの奥まで手を突っ込んだら、なにか吊るし収納の部品みたいな錆びた金物がでてきた。
反対のポケットも底まで手を突っ込んだら、なにか軽くて乾いた感じの銀杏くらいの粒がコロコロと触った。鳥肌を立てながら思い切って掴んで取り出したら、六角形みたいな平たいタブレットだった。ポケットの裏地をひっくり返したら、スミレ色の包み紙の破片もでてきた。
このコートは、古着屋で気に入って手に入れたヘリンボーンのウールのロングコートだが、家に持ち帰ってからよくみると、目立たない袖口に茶色い液体のシミが数カ所あり、左の肩パットは表地と裏地の間でズレていて、裏地の上から掴んで少しずらしてみたものの、肩の収まりが悪かった。
どんな人が着ていてどんな売り方をしたのか、かねがね想像することはあったが、その人の生活の断片を目にし、触ってしまうことは決して心地よいことではない。長身ではない私が着ると足元まである長いオーバーコートは、日本人が着るには結構派手なデザインだが、来ていた人は華やかな服装が好きだったのか、それともあちらではこれが普通なのだろうか。
袖口に残ったシミは、何なのか。赤ワイン?ソース?血液なら嫌だな。体臭は感じないがポケットに物が入ったままなんて、クリーニングはされていないのだろうか。そもそも持ち主が一枚ずつ要るか要らないか吟味して売ったのかどうか。クロゼットから適当に取り出して売り払う習慣のある人だったのか、まさか故人の服が処分されたのではあるまいか。
想像してもきりがなく、買ってしまったのだから自分の服として快適になるよう手を加えていくしかない。それを楽しみと思えるかどうか。
もし、面倒だと思うのであれば、もう古着には関わらないのが賢明だ。予算で収まる量産デザインの、それなりに着心地のよい服を買うしかないのだ。
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